レース情報/スケジュール RACE INFORMATION

2020 SUPER GT GT500 CLASS

塚越広大/ベルトラン・バゲット #17

ROUND2 富士スピードウェイ   Result : 1位

2020年8月9日(日)    天候 : 晴れ    コースコンディション : ドライ

Round2 富士スピードウェイ決勝

2020年8月9日(日)

会場:富士スピードウェイ(4.563km)

天候:晴れ

気温/路面温度 開始: スタート直前30度/40度>終盤:30度/41度>終了:29度/40度

コンディション:ドライ

 

ようやく7月に開幕した第1戦から3週間のインターバルをおいて、再び富士スピードウェイで第2戦が開催された。

今大会は例年通り8日(土)に公式練習、公式予選が行われ、9日(日)に決勝レースが行われた。

前戦でマシンは好調ながらアラーム点灯によるリタイヤを余儀なくされたKEIHIN REAL RACINGは、今大会にチーム一同一層闘志を燃やしていた。

 

公式予選はノックアウト方式で行われ、Q1を今回はバゲットが担当した。15時03分よりGT500クラスの予選が行われ、残り時間8分を過ぎたあたりから続々とマシンがコースインしていく中、KEIHIN NSX-GTは残り時間6分30秒でピットアウトした。

バゲットは入念にウォームアップを重ね、3周目にアタックに入り1’27.925で5番手タイムとなり、見事Q2進出を果たす。

続くQ2は15時41分より開始され、塚越が担当した。KEIHIN NSX-GTは8台のマシンの最後にコースインし、短い残り時間でのアタックに集中する。塚越もアタックラップに入りセクターベストを更新していくが、僅かに足らず1’27.459で公式予選は2位となった。翌日の決勝はフロントローからのスタートとなった。

 

決勝日は前日よりわずかに日差しを強く感じ、気温30度の中13時に決勝レースがスタートした。スタートドライバーはバゲット。完璧なスタートを決め、前を走る8号車を追いながら、後続を引き離していく。300クラスのマシンが絡みだしてからも#8と1秒以内の攻防戦を繰り広げるがバゲットは焦ることなくチャンスを伺う。15周目コカ・コーラコーナーでついに#8をパスし、トップにつく。そこからのペースも目を見張るものがあり、後続とのギャップを広げていく。約6秒のギャップがついたタイミングの30周目でピットイン。塚越にドライバー交代し、ピット作業を行うが、ピット作業で若干のタイムロスをしてしまう。約45秒のピット時間でコースに戻る。前半スティントで攻防戦を繰り広げた#8がピットアウトすると、KEIHIN NSX-GTの前に着かれてしまう。しかし#8はアウトラップ。まだタイヤは温まっていない。塚越は落ち着いてジワジワと背後に着きパスのタイミングを狙っていたが、ダンロップコーナー先で#8が単独スピン。塚越は危機一髪で横を通り抜け、再びトップを奪還する。残り周回数は30周。後ろを快走する#36とのギャップは20秒あるが、周を重ねる毎に17秒、16秒14秒、、、と迫ってくる。しかし塚越はタイヤ、燃費をしっかりマネージメントしながら周回していく。残りラップが減っていく度に、どんどん緊張感が増していくピット内。ファイナルラップ、青く輝くKEIHIN NSX-GTが単独でモニターに映しだされ、見事トップでチェッカーを受けた。

 

2018年開幕戦以来の優勝を飾ることができました。2018年・昨年と、応援して下さる全ての皆さまにはもどかしい想いや、悔し涙を流させてしまったと思います。そんな中でも皆さまが変わらずに暖かい応援をくださり、今回の圧倒的優勝に繋がったと思っています。

更なる戦闘力、そして「流れ」も掴むことができる強いチームになれるよう、気を引き締め次戦鈴鹿にも臨みます。

僭越ながら、いつもはパワーを皆さんから頂いていますが、今回の優勝が今のこの大変な時期を乗り越えようとする皆さんの活力の僅かな一端を担えていたら嬉しく思います。

 


<監督 金石勝智>

フリー走行は最初広大で走り出し、車はそんなに悪くなかったようで、バゲットのインフォメーションも聞きながら調整していきました。予選Q1はバゲットに行ってもらいましたが、セットを少し変更したところかなりオーバーステアになってしまったようで難しい状態のなか、なんとか5位で通過してくれました。戻ってきたバゲットからのインフォメーションが良く、広大に行ってもらったQ2で良いアタックを決めてくれたのですが、1コーナーでロスがありポールポジションは逃してしまいましたが2位となり、翌日に向け良いポジションを獲得できたと思っています。

決勝は前を走る8号車が速いかな?と思ったのですが、バゲットが粘り強くついて行ってくれワンチャンスを逃さずトップを奪取してくれました。そこからのペースも良くギャップを広げてくれました。広大に代わる際、少しピットのミスもあり8号車に前を出られてしまいましたが、しっかりリカバリーしてくれトップを守ったまま優勝することができました。

いつも応援して下さる皆さんのお陰だと思っています。またドライバー、スタッフも一生懸命頑張ってくれ、このような結果を得られたと思っています。次戦の鈴鹿もこの調子で強いチームになれるよう頑張ります。

 

<塚越広大>

前戦でトラブルにより最後まで走りきれませんでしたが、そこまでの調子はすごく良かったのでそのセットをベースに、今回フリー走行でセットアップを煮詰めました。その結果僕もバゲットも非常に良い感触でしたが、予選に向け更にセットアップを進めました。Q1バゲットが担当して無事にQ2に進むことが出来ましたが、少しセットアップを変更し過ぎた部分があったのでその点を修正してQ2に挑みました。Q2ではタイムの出し方やタイヤの使い方をいろいろ考えた結果、他車が2周ウォームでしたが僕らは1周ウォームでアタックすることにしました。少しタイムが足りず2番手で予選を終えました。そこから決勝に向けて、前戦で見つけた非常に良かった部分に今回新たに発見した良いところを併せてセットアップしました。決勝がスタートしトップと17号車が先行する形でレースが進んでいき、バゲットが途中からトップに出てからは差を広げてくれ最高の状態でバトンを受け取ることになりました。僕が担当してからクリアラップが取れなかったり、思うようにウォームアップが上手くいかず、スティント前半は運転の仕方が難しく非常に苦しみながら耐えていました。後半も後ろから#36が非常に速いペースで追いついてきていたので、油断できない状況でした。最終的にはしっかりギャップを保ったまま優勝することができました。NSXがFrになって初めての優勝ということもあり、一層嬉しいです。

今回チーム一丸となりすごく良いレースができましたし、このような状況の中レースができて走れることにとても感謝しています。すぐに鈴鹿戦がありますが、ウェイトを積んだ状態でも強い走りで上位を狙っていきたいと思います。

 

<ベルトラン・バゲット>

P1を獲得し、非常に良い結果となりました。

レースは良いスタートを切りましたが、1周目は前車がとても強かったので、後ろで少し我慢し、8周、9周目でクルマはこれまでよりも速くなったと感じ、 その後の1コーナーでアタックして、1位に順位をあげることができました。

その後も僕はできるだけプッシュし、ギャップを広げ続け、ピットストップで安全に余裕を持たせることができました。

後半の広大はタイヤ、ギャップマネージメントをうまくやってくれたので、本当に良い仕事をしてくれたと思います。Hondaとチームがマシンをフロントエンジンにして、初めての勝利を獲得することができました。鈴鹿戦でも同様に頑張ります!