レース情報/スケジュール RACE INFORMATION

2019 SUPER GT GT500 CLASS

塚越広大/ベルトラン・バゲット #17

ROUNDDream Race 富士スピードウェイ   Result : 2位

2019年11月23日(土)    天候 : 曇り    コースコンディション : ドライ

Dream Race 富士スピードウェイ RACE1

11月23日、24日に日本で初めての開催となる「AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT × DTM 特別交流戦」が行われた。
このイベントはスーパーGT GT500クラス15台と、DTMドイツ・ツーリングカー選手権から7台のマシンが参戦し混走で戦う。
レースフォーマットも通常のシリーズ戦とは違い予選・決勝が1日の中で行われ、23日(土)にレース1、24日(日)にレース2と2レース開催される。また、タイヤは全車ハンコックタイヤでワンメイクとなり、シリーズ戦で装着しているブリヂストンタイヤとのフィーリングの違いを確認する作業から走行はスタートした。
別カテゴリーのレースがあり今回ベルトラン・バゲットは参加できず、塚越広大が全ての走行を担当した。21日(木)よりテスト走行が行われ、21日は晴天の下、慣熟走行していった。翌22日は朝から冷たい雨が降り、ウェットコンディションでのフィーリングも確かめていった。

レース1が行われた11月23日(土)は朝から弱い雨が降ったり止んだりする中、9時25分より20分間の予選が行われた。路面はなんとも言えないウェットコンディションで、コースオープンと同時にウェットタイヤでコースインした。慣れないハンコックタイヤながらしっかりタイヤを温めていきタイムを更新していく。残り時間10分あたりで一度ピットに入り、2セット目のウェットタイヤに交換し再びコースに戻る。塚越は更なるタイムアップを狙ったが、前半に出した1‘42.609がベストタイムとなり6位で公式予選を終えた。

今回は通常のスーパーGTのローリングスタート方式に加え、インディスタート方式がとられた。また、スプリントレースとなり55分間+1周でレースが行われ、ドライバー交代は無くタイヤ交換は義務付けられている。
慌ただしいスケジュールの中13時37分より8分間のレコネサンスラップが始まり、グリッドウォークの後14時26分よりフォーメーションラップがスタートした。雲行きが怪しいながらも路面は乾いてきており、KEIHIN NSX-GT含めほとんどのマシンがスリックタイヤでのスタートとなった。塚越は慣れないインディスタートながらミスなくスタートしポジションを1つ上げオープニングラップは5位で終える。翌周からも塚越の勢いは止まらず2周目、3周目と1つずつポジションを上げ、7周目には2位までポジションを上げる。そして後続とのギャップを広げながら前を走る#37を追っていく。18周目にピットインしタイヤ交換する。ピット作業員の制限人数も通常レースとは違い最大7名となっている。通常とは違うルーティンでのタイヤ交換ながら、ミスの無い作業でコースに送り出す。前車がピット作業を終え、ポジションは2位をキープしていた。塚越は悪くないペースながらもなかなか前車との差を詰めることができない。残り時間およそ9分のところでストップ車両が発生し、残り時間8分でセーフティカーが導入される。セーフティカーは1周で解除となり残り時間約2分でリスタートが切られる。リスタート後の1コーナーでチャンスを狙うもパスすることは出来ず、僅かに届かず2位でチェッカーを受けた。

 

<監督 金石勝智>
このイベントではハンコックタイヤを使用するという事で、初めて使用するタイヤで不安要素も多い中レースウィークが始まりました。ドライタイヤに関しては従来のセッティングで思っていたよりは走ることができましたが、レインタイヤで走った時のギャップが激しい状況でした。そのため、変動していく天候、路面コンディションに対し、いかにマシンセッティングを合わせられるか頭を悩ませました。
予選は1アタック目のレインタイヤでそれなりに良い感触でしたが、2セット目のタイヤに交換する際少しセットを変更したことが裏目に出てしまいタイムを伸ばすことが出来ませんでした。
決勝レースはドライコンディションで行われましたが、ドライタイヤがどれくらいもつのか未知だったので、レースフォーマットから計算するとおよそレース周回数は36、7周走れる中で最初のスティントは15~20周は走りたいなというチームの考えでした。スタートし、序盤は混戦していましたがうまく切り抜けてくれ、ペースも良く走ってくれました。最初のバトルで飛ばした分だけリアのタレが大きかったようで、広大も走りを工夫してくれタイヤ交換後はタイヤマネジメントにかなり気を遣いながら走ってくれました。トップマシンとは最後まで接戦となり、結果は2位でしたが良いレースをしてくれたなと思っています。

 

<塚越広大>
予選はレインコンディションの中行われ、スタートと同時にコースに入りアタックしました。結果的に最初のアタックがベストタイムとなり、コンディションとしても一番最初が良かったのではないかと思います。ただその時に相手との良いギャップを築けなかったので、もう少し良いポジションでアタック出来ていれば、もう少し上位のタイムだったのではないかなと思います。結果は6位でしたが、その位置からでもまだまだチャンスはあると思っていたので決勝に向け準備しました。
決勝はスタート直前まで雨がパラつくような状況で、タイヤをどちらにするか迷うような状況の中、車のセットもドライセッティングかレインセッティングにするか非常に難しかったので、時間的な問題もあったのでどちらのコンディションでも対応できるようなセットアップにしました。結果的にスリックタイヤでスタートし、スタートして少しずつポジションを上げていく事が出来、序盤に2番手まで上がることができました。そこからトップを追いかけていったのですが、ポジションを上げるのに無茶したこともありオーバーステアが強い状態で走っていました。今回タイヤの状況も分からなかったので、大体レースの半分でピットインする予定で、ほぼほぼ半分でピットに入りピットアウトしたタイミングではトップとの差を少し詰めることが出来ました。そこからタイヤを労りながら走りましたが、ペースとしてはトップとの差は広がる状況でした。最後セーフティカーが出てリスタートすることになり、今回のインディスタートでの2番手スタートは本当に難しく、練習でも2番手からスタートした際大きくポジションを下げてしまったので僕自身不安でしたが、レースでは良いスタートをきることが出来ポジション2番手のままラスト2周を走り切りました。
他の上位勢はホッケンハイムでの走行やタイヤの経験があるという状況で、僕らはSGT勢として初めてハンコックタイヤを履きレースに臨んだ中で、僕自身もチームも良い仕事をした結果じゃないかなと思います。